ネットで習氏抗議呼びかけ、厳戒 中国成都、世界ユニバ大会開会

スマートフォンに映る「世界ユニバーシティー大会」の開会を宣言する中国の習近平国家主席=28日、中国四川省成都(共同)

 【成都共同】中国四川省成都で28日、各国の大学生らが集まる国際的スポーツイベント「世界ユニバーシティー大会」の開会式が開かれた。インターネット上では大会期間中に成都で習近平国家主席の強権的な政治への抗議活動が呼びかけられ、会場や選手村の周辺は大勢の警察官が動員されて厳戒態勢が敷かれた。

 国営中央テレビによると、式に出席した習氏が開会を宣言。大会は113カ国・地域から約6500人の選手が参加し、8月8日まで実施される。

 大会開催を前に、ネット上では昨年11月に厳格な新型コロナウイルス対策に白い紙を掲げ無言で抗議した「白紙運動」と同様に、習指導部下での汚職の横行など腐敗に抗議し「独裁者をやめさせる」ことを訴える反対デモが呼びかけられた。

 開会式が行われるスタジアムのほか、選手が滞在するエリアでは、大会の関係者同士で写真撮影を楽しむ様子が見られた半面、警察車両が頻繁に大通りを行き交い警戒に当たっていた。

「世界ユニバーシティー大会」の開会式会場付近を警戒する警官ら=28日、中国四川省成都(共同)

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