綾瀬はるか「リボルバー式の銃は重たいので、腕がプルプル」

(撮影:井上ユミコ)

「もともとは暗殺者として活躍した女性が、花街で銘酒屋のオーナーをしているという設定が面白いと思いました。クールでカッコいい人ですが、実は母性が強くて、優しさも併せ持っているところが魅力的です」

そう話すのは、8月11日公開の映画『リボルバー・リリー』で主人公・小曾根百合を演じている綾瀬はるか(38)。大正時代の東京を舞台に、元諜報員の百合が一人の少年を守るために陸軍兵と対峙する姿が描かれる。

これまでも数々の作品で抜群の身体能力を披露してきたが、本作では1カ月以上のトレーニングに励み、ほぼ吹き替えなしで本格的なガンアクションや激しい格闘シーンに挑んだ。

「銃を使ったアクションはあまり経験がなかったので、とにかく、構えはスナイパーらしく、弾の装塡も手慣れた感じで見せられるように練習しました。リボルバー式の銃は結構重いので握力を使うんですよ。撮影中、腕はプルプルしてくるし、手にまめができちゃって(笑)」

この作品のために髪を切った綾瀬は、華やかなワンピースに身を包み、大正時代のモダンガールを華麗に演じた。

「戦いに行くにも身だしなみは大事だと言って、腕をあらわに敵陣に向かっていく百合には、正直、エ~ッ!? って思いましたけど、カッコいいですよね。劇中の衣装のなかでも、ユリの刺繡が施された純白のドレスはとてもきれいで、いちばん印象に残っています」

今回、映画史上最強のダークヒロインと銘打たれた役を演じたが、綾瀬が考える強い女性とは?

「百合のように悲しい過去があっても、人はそれを受け入れて生きていかなければならない。もちろん苦しい時期はあると思いますが、起きている物事に対して前向きに捉え、生きるという選択ができる人は強いですよね。痛みを知っているからこそ人に優しくできたり、何かを守るために自分を犠牲にしても頑張ることができたり、そんな強さのある人にあこがれますね」

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