「目のバリアフリー」広報を提言 岩泉高・有原さん、町議らへ講演

色覚多様性について町議らに説明する有原光昭さん

 岩泉高3年の有原光昭さんは26日、岩泉町議らを対象に「色覚多様性」について講演し、誰もが見やすい広報づくりや優しいまちづくりを提言した。色弱の友人の存在や美術分野への興味から「目のバリアフリー」を探究。町議会は多様性に配慮した広報を作成する方針で、情報格差の解消につなげる。

 「議会だより」の編集に携わる町議4人と町広報担当者らが参加した。有原さんは資料を示しながら、色弱者の色の見え方を説明。町広報が「多様性」に対応しているか検証した上で、グラフでは色に頼らず地模様や境界線を付けたり、明暗差が大きい色を使ったりすると高齢者や色弱者にも分かりやすいと伝えた。

 白黒と有彩色の計3色で作られている「議会だより」にも言及。▽有彩色は青を使うと色覚障害に関係なく、同じ色を知覚しやすい▽色を重複させる場合は明度差をつける―など具体的な改善案を挙げた。

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