<インタビュー>TOMORROW X TOGETHERが全力で駆け抜けたひと夏の思い出――最新ドキュメンタリーを語る

TOMORROW X TOGETHERの初のワールドツアーを追った、ディズニープラスのドキュメンタリー『TOMORROW X TOGETHER: OUR LOST SUMMER』の配信を記念して、5人がグローバル会見を行い、作品の見どころを語った。

2019年3月にデビューしたTOMORROW X TOGETHERは、昨年初めてワールドツアー【TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR 】を開催、計13都市で19公演を行った。米シカゴの大型音楽フェスティバル【ロラパルーザ】にも初出演し、パンデミックを経て、各国のMOA(ファンの名称)と直接交流することができた。現地時間8月5日にK-POPグループとしては初めて同フェスのヘッドライナーを務めるなど、グローバルな活躍が目覚ましい彼らが、このドキュメンタリーで伝えたいこととは?

――本ドキュメンタリーの撮影中で特に覚えている場面は?
BEOMGYU:【ロラパルーザ】パフォーマンス後のメンバーたちの表情を今でも覚えています。僕らにとって初めてかつ大きなステージで、前日から本番直前まで緊張のピークが続いていました。なので、ステージを降りて、4人の顔を見て、すごくほっとしました。

TAEHYUN:【ロラパルーザ】は忘れられない経験になりました。来週また行くので、とても楽しみにしています。大きなステージを経験していくなかで、メンバーが隣にいてくれて、サポートしてくれるチームがそばにいてくれてよかったと、これほど思ったことはありません。

――5人のストーリーを映画化するとしたら、誰に演じてもらいたいですか?
HUENINGKAI:ジョナス・ブラザーズが演じてくれたら嬉しいです。『キャンプ・ロック』で最高の演技と歌声を見せてくれましたよね。

TAEHYUN:演技に加え、音楽経験のある方なら、僕たちを十分に再現してくれると思いますので、どなたでもウェルカムです。

――この作品でMOAに感じてもらいたいことは?
HUENINGKAI:僕たちのMOAへの愛とキラキラした瞬間を感じ取ってもらいたいです。

――デビュー以降の活躍について、どう感じていますか?
HUENINGKAI:MOAがいなければ、ここまで来られなかったです。MOAやメンバー、家族のおかげで、人として成長できたとも思います。ドキュメンタリーは主に昨年のことですが、デビューから現在までに体格も変わってきているので、そこも成長したところだと言えますね。

BEOMGYU:ツアー中、僕たち全員が人としても、アーティストとしても成長することができました。様々な国に行ってコンサートを行い、【ロラパルーザ】も経験したことで、内面も成長したと思いますし、これからも成長していくので、その姿を楽しみにしていてください。

――ツアー中、特に大変だったことは?
TAEHYUN:飛行機移動が大変でしたね。

YEONJUN:コンサートで20曲も披露することになり、最初は体力的にキツいかもと思ったのですが、リハーサルを重ねて、たくさん準備したことで慣れて、ツアーを楽しめました。

SOOBIN:初めての世界ツアーだったので、何もかもが初めての経験で慣れるまでに時間もかかりましたが、世界ツアー2回目の現在は、よりナチュラルに、プロフェッショナルに振る舞えているはずです。

――視聴者に見逃してもらいたくない場面は?
TAEHYUN:MOAのリアクションです。リアクションが最高で、僕たちのパフォーマンスを心から楽しんでいるのがわかるからです。会場にいるような気分を味わってくれたらいいですね。

――ドキュメンタリーの中でBEOMGYUが「泡の中にいる気分。現実に目を向けなくては」と発言していましたが、詳しく説明していただけますか?
BEOMGYU:デビュー後にパンデミックが発生して、いろいろ延期もストップもしました。この世界ツアーでやっとMOAに直接会えて、大きなステージに出るチャンスも与えられて、まさにここから始まるんだと思う時でもあったので、集中して、今あるものを全てステージで見せようと思い、ああいう表現をしました。

――アメリカ居住歴のあるYEONJUNは、世界的に広がっていくK-POPの人気をどう見ていますか?
YEONJUN:アメリカで暮らしていたのは、約10年前のことです。いとこがK-POPファンだったので、僕も聞いていましたが、当時は今のようにK-POPが音楽チャートやメジャーシーンに登場するほどの人気も勢いもなかったですし、ここまでグローバルになるとも思ってなかったです。今こうして、K-POP文化の一員になれて、本当に光栄なことだと思っています。

――ドキュメンタリーでは映っていない印象的な思い出はありますか?
BEOMGYU:ツアー中、僕が体調を崩したり、気分がすぐれなかったりした時がありました。そういった時、メンバーが背中をさすってくれたり、励ましの言葉をかけたりしてくれたんです。そういう瞬間はカメラがいないところで起こったので、メンバーたちの素晴らしい部分をお見せすることができなくて残念です。

――ドキュメンタリーの続編の可能性は?
TAEHYUN:このドキュメンタリーは去年のことですが、はるか遠い記憶のようにも思えていて、このドキュメンタリーを観て、いろいろ思い出しました。全力で駆け抜けたあの時期にタイムトラベルした感覚があります。もし続編があったら嬉しいですし、今作よりも、もっとフランクな姿を届けられると思います。

――ディズニープラスで世界配信されることで、MOA以外の視聴者に届けられるものがあるのでは?
YEONJUN:一般的にパフォーマンスやステージでは、輝かしい瞬間やその日のために準備したベストなものを目にすることが多いですが、このドキュメンタリーでは、そこに行くまでの過程や詳細が見られるはずです。そこを楽しんでもらえたら嬉しいです。

SOOBIN:このドキュメンタリーがなければ、初めての世界ツアーに挑む僕たちの様子や気持ちを伝える機会はなかったと思うんです。本音も語っているので、僕たちのリアルで気さくな姿を通して、TOMORROW X TOGETHERを知ってもらえたら嬉しいです。

――『OUR LOST SUMMER』というタイトルと、過去に発表した「We Lost The Summer」「Our Summer」に関連はありますか?
TAEHYUN:「We Lost The Summer」はパンデミックのことを歌った曲で、パンデミック中はいろいろなことを諦めなくてはいけなかったですよね。『OUR LOST SUMMER』は、そういった時期を乗り越えて、「やっと会えた」ということを伝えています。「Our Summer」の歌詞に<僕らが一緒なら feel like summer>というパートがあって、ステージ上でMOAと繋がる瞬間が夏のように思えました。そういう経緯もあって、タイトルに夏(Summer)が入っているんです。

――TAEHYUNとYEONJUNがステージ演出について話すシーンがありますが、今後もデザインや演出に関わっていきますか?
TAEHYUN:ツアーを重ねるごとに深く関わっていくと思います。というのも僕たちが伝えたいことや気持ちをしっかり表現したいからです。

――このドキュメンタリーを一言で表すなら?
BEOMGYU:青春(Youth)です。5人の青春が残っているからです。

TAEHYUN:僕も同じことを考えていたから、驚いたよ。

Text by Mariko Ikitake

◎作品情報
『TOMORROW X TOGETHER: OUR LOST SUMMER』
ディズニープラスで独占配信中
(C) 2023 BIGHIT MUSIC & HYBE

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