ご神体拝み庄川の恵み感謝 33年ぶり公開、御開扉大祭2日目 砺波・弁財天社

米俵を担いで歩く「やらやら」を披露する庄常会の住民=砺波市庄川町庄

  ●住民「やらやら」、獅子舞で祝う

 水の守り神をまつる砺波市庄川町庄の市指定文化財「弁財天社」の御開扉(ごかいひ)大祭は2日目の29日、33年に1度のご神体の公開が始まった。大勢の住民が朝から参拝に訪れ、玉串を捧げて拝んだ。同社そばの広場にステージが設置され、庄川流域の地域、団体が獅子舞や米俵を担ぐ「やらやら」、仮装行列、餅まきを行って大祭を祝い、水難防止を祈願し、水の恵みに感謝した。

 弁財天社前の仮拝殿では、夏野修市長、川辺一彦市議会議長、大祭奉賛会の武田武美会長、市議らが出席して「御開扉神事始祭」が営まれた。児童、生徒が浦安の舞を奉納した。藤井秀嗣宮司が「水の神に感謝し、33年ぶりの祈りをささげたい」とあいさつし、弁財天社の縁起を読み上げた後、ご神体が公開された。

 ご神体は波や龍、女神をかたどった木像で、弁財天社前には朝から行列ができた。広場では雄神地区の女性が「天女の舞」を踊り、庄川町庄常会が七福神の仮装行列や獅子舞を披露した。

 男性3人が酒だる、女性3人が米俵を担ぎ、それぞれ祝いの酒に酔って歩く様子を表現した「やらやら」を演じた。この日は水恩感謝祭、水力開発安全祈願祭、水害水難防止祈願祭が営まれた。

 孫と参拝した村井昭子さん(60)=庄川町古上野=は「家族の健康とコロナの終息を祈った」と話した。天女の舞を踊った藤井美知子さん(72)=同庄=は「前回は娘が浦安の舞を担当した。大祭は特別で、楽しく踊ることができた」と喜んだ。

 大祭最終日の30日には漁業祭や五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈る祭礼や獅子舞が行われる。ご神体は玉串料を納めれば参拝できる。

公開されたご神体を拝む参拝者

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