名物復活 わら牛疾走 富山県小矢部市で源平火牛まつり、たいまつパレードも

「火牛の計レース」で勢いよくわら牛を引く子どもたち=小矢部市中心部

 富山県小矢部市ゆかりの武将、木曽義仲が平安末期の源平倶利伽羅合戦で用いた奇襲「火牛(かぎゅう)の計」にちなむイベント「メルヘンおやべ源平火牛まつり」が29日、市中心部で開かれた。わら製の牛を引く名物の「火牛の計レース」を5年ぶりに実施。たいまつを付けた大型のわら牛が出るパレードもあり、会場が熱気に包まれた。

 レースは2019年が雨天、20~22年が新型コロナウイルスの影響で中止した。今回は小学生が対象の子どもの部のみ行い、4人1組の低学年に11チーム、3人1組の高学年に22チームが出場。石動駅前商店街に設けた50メートルのコースで、重さ150キロのわら牛を勢いよく動かし、タイムを競った。

 高学年で優勝した市内の少年野球チーム「小矢部JBC」の河原奏詩(そうし)君(大谷小6年)、小松佑都君(同)、白川陽太君(石動小6年)は「1位を狙っていたのでうれしい。チームワークの良さを野球に生かしたい」と喜んだ。

 夜には重さ680キロのわら牛2体が角の部分にたいまつを付け、商店街をパレード。勇壮な姿に多くの観客が見入っていた。

 じゃんけん大会「源平国盗合戦」や、踊りのまち流し、各種団体による音楽ステージなども繰り広げられた。おやべ祭り実行委員会主催、北日本新聞社後援。

 ◇火牛の計レース▽小学生低学年(1)イーグルス津沢Jr(2)埴生JAPAN(3)小矢部JBC-A▽同高学年(1)しらこ軍団(2)サノス(3)ミスターセブン

「火牛の計レース」で勢いよくわら牛を引く子どもたち
笑顔でわら牛を引く高学年のチーム
息を合わせて真っすぐ進む
じゃんけん大会には市のマスコット、メルギューくん(奥)とメルモモちゃんも登場
じゃんけん大会を楽しむ子ども
まち流しで通りを華やかに彩る市女性団体連絡協議会のメンバーら
安全祈願を受ける大型のわら牛

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