ハンドボール男子 瓊浦が4強 北海道インターハイ

【ハンドボール男子準々決勝、北陸―瓊浦】後半26分、瓊浦のキーパー榊が7メートルスローを止めてガッツポーズ=函館市、函館アリーナ

 全国高校総合体育大会(インターハイ=翔び立て若き翼 北海道総体2023)第8日は29日、各地で9競技が行われ、長崎県勢はハンドボール男子の瓊浦が準々決勝で第1シードの北陸(福井)に42-33で快勝して、4年ぶり7度目の4強入りを果たした。
 第9日は30日、各地でハンドボール、サッカー、レスリングなど8競技を実施する。

◎春の選抜王者に快勝

 的を絞らせない攻撃、確かな分析に基づいた組織的な守備、何よりも挑戦者としての姿勢-。そのすべてをコート上で表現した。ハンドボール男子の瓊浦が春の全国選抜大会王者の北陸(福井)に42-33で快勝して4年ぶりに4強入り。「この日のためにやってきて、そのヤマを越えた。しつこく守って、しっかり点を取れた」。普段は感情を表に出さない末岡監督の声が弾んだ。
 前半からエース川田、右バック檜垣を軸に、多彩な攻撃を仕掛けた。抜群のジャンプ力を誇る川田がミドルシュートを決めれば、檜垣はスピードを生かして何度も守備網を切り裂いた。
 4点リードで入った後半は主将の左バック大田が躍動した。川田へのマークが厳しくなったところ見逃さず、積極的に切り込んで開始約3分間で4ゴール。これで相手のマークを散らすと、川田からピボット中尾へのパスも面白いように通った。大田は「相手が川田に寄って、自分の前が空いていた。思い切りいけた」と胸を張った。
 ディフェンスのヒーローはGK榊。ここで点を取られたら流れが変わるという局面で、1対1や7メートルスローを止め続けた。2年生の守護神は「7メートルスローのコースとかは分析していた。最高に気持ち良かった」と笑顔で試合を振り返った。
 春の選抜大会の初戦敗退という屈辱からはい上がり、目標の「打倒北陸」を達成した選手たち。でも、ここはまだ、ゴールではない。「気持ちを切り替えて次も挑戦する」(大田)。2001年熊本インターハイ以来、2度目の夏の頂点へ。瓊浦が勢いに乗ってきた。


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