ウルトラシリーズ企画展 トークショーで高峰さんの名ぜりふ再現も

「ウルトラシリーズは市川の原点」などと思い出を話す柴田さん(左)と高峰さん=諫早市美術・歴史館

 諫早市出身の脚本家、市川森一さん(1941~2011年)が携わったウルトラシリーズなどを紹介する企画展が29日、同市東小路町の市美術・歴史館で開幕した。関連イベント第1弾として「ウルトラマンA」の北斗星司隊員役、高峰圭二さんと、市川さんの妻で俳優の柴田美保子さんのトークショーがあり、計約100人が聴き入った。
 同館開館10周年と西九州新幹線開業1周年を記念し、市と実行委が主催。長崎新聞社、NBC長崎放送共催。
 高峰さんは撮影時の裏話を披露した。「優しさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人たちとも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえその気持ちが何百回裏切られようと」と最終回の名ぜりふを再現。「子どもから大人までよく分かる簡単な言葉でつづっている事が何とも市川さんらしい」と振り返った。
 柴田さんは「ウルトラシリーズは市川の原点。市川は諫早市に図書館や美術・歴史館ができる事を熱望していた。夢見る力を養うために、こういった場所でいろんなものを見たり聞いたりして(皆さんに)創造力を養ってほしいと思っていたのでは」と代弁した。
 高峰さんが最後に変身ポーズを取ると会場から大きな拍手が送られた。
 おそろいのウルトラリングをはめた佐賀市の古賀雅基さん(34)と妻の由華さん(32)は「名ぜりふを聞け素晴らしかった。どんなに時間がたっても、夢を与えてくれているヒーロー」と笑顔で話した。
 市川さんの脚本やウルトラシリーズの撮影に使われるなどした約150点が並ぶ企画展「ウルトラ空想特撮ワールド ウルトラマンと夢見る未来」は9月24日まで。

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