熱中症対策や応急処置学ぶ 健康ほっとセミナー 看護師がアドバイス

佐賀県赤十字看護奉仕団の鈴木容子さん(中央)の指導で、人形を使った心肺蘇生法を実践する参加者=佐賀市のメガネのヨネザワ佐賀本店

 さまざまな専門家が講話する「健康ほっとセミナー」(佐賀新聞社主催、メガネのヨネザワ共催)が29日、佐賀市下田町のメガネのヨネザワ佐賀本店であった。熱中症の対策や応急処置について、いずれも看護師で佐賀県赤十字看護奉仕団の田中恭子さん(65)と鈴木容子さん(62)の2人が解説し、約40人が実践も交えて耳を傾けた。

 田中さんは「梅雨明け直後は体が熱に慣れていない。7月下旬から8月上旬は熱中症患者の数がピーク」と注意喚起。特に高齢者について「体の水分量が減っており、熱への感覚機能も鈍くなっている。家の中にいても温度計を置き、冷房の設定温度ではなく室温を28度以下にして」と予防のポイントを伝えた。

 その上で、自分や周りの人に異変を感じた場合の対処法について「エアコンが効いた室内か日陰に行き、衣服を緩めて冷たいタオルを当て、水分と塩分補給を。自宅にいる時は、梅干しや昆布茶などもいい。水が飲めない時や、呼びかけても返事をしない時は救急車を」とアドバイスした。また鈴木さんは心肺蘇生法について実演を交えて説明し、参加者も人形を相手に胸骨圧迫やAED(自動体外式除細動器)を使う時のポイントを学んだ。(志垣直哉)

熱中症の予防法や応急処置について解説した佐賀県赤十字看護奉仕団の田中恭子さん=佐賀市のメガネのヨネザワ佐賀本店

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