北朝鮮、ロシア侵攻知らせる 国内向けに「特別軍事作戦」

朝鮮戦争の休戦協定締結70年記念報告大会で、ロシアのショイグ国防相(左)と握手する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=27日、平壌(朝鮮中央通信=共同)

 【北京共同】北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは30日までに、ロシアがウクライナで「特別軍事作戦」を行っていると言及した朝鮮労働党幹部の演説を放送した。北朝鮮当局は昨年2月のウクライナ侵攻開始以降、対外向けの朝鮮中央通信などを通じてロシアを支持する声明を度々出してきたが、国内の住民に戦争が起きていると知らせたのは初めての可能性がある。

 ロシアとの協力を強める姿勢を見せている北朝鮮は、ロシアが米国の支援を受けるウクライナと戦争状態にある事実を周知させ、米朝の敵対関係も深まっていると住民に認識させて緊張感を高める思惑とみられる。これまで伝えてこなかった理由は不明。

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