値段も気温もうなぎ上り 土用の丑、100円高でも長い列

香ばしい匂いを漂わせるウナギのかば焼き=上市町内の鮮魚店

  ●富山市、8日連続猛暑日 最多更新

 「土用の丑(うし)の日」の30日、富山県内は高気圧に覆われて晴れた。最高気温は高岡市伏木37.1度、富山市秋ケ島(富山空港)36.6度、八尾35.6度で今年最高を記録し、全10観測地点のうち5カ所で35度以上の猛暑日となった。秋ケ島は8日連続の猛暑日で、1994年に八尾で記録した県内最多の7日連続を更新。気象庁と環境省は県内に熱中症警戒アラートを発表し、注意を呼び掛けた。

 上市町の湯崎乃屋鮮魚店では、浜名湖産のウナギ約千匹を用意し、炭火焼きのかば焼きを求める人でにぎわった。店主杉木辰夫さん(60)は親族7人で早朝から焼き続け、周辺に香ばしい匂いが漂った。炎天下でも大勢の人が汗を拭いながら列をつくり、午前10時ごろには約80人が並んだ。

 稚魚の減少や餌代の高騰などでウナギ価格は高止まりしており、同店は昨年より100円高い1匹2400円で販売。杉木さんは「値段は高いが、例年より多くの人に買ってもらっている」と感謝した。

  ●富山市の90代女性重症

 県内消防機関によると、富山、南砺、小矢部、上市の3市1町で10~90代の男女6人が熱中症の疑いで搬送された。うち富山市の90代女性が重症とみられる。

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