岡山県津山市の人口、10万48人(前月比30人減)と9万人台への突入が目前に

岡山県津山市の人口は1日現在、10万48人(前月比30人減)と9万人台への突入が目前に迫った。24日の会見で谷口圭三市長は「現状は現状として受け止めなければならない。新型コロナウイルスの影響で〝大都市から地方へ〟という人の流れの変化のきざしが見られている状況を踏まえ、(人口減少対策の)歩みを止めず、しっかり取り組みを進めたい」と述べた。
記者の質問に市長は「10万人を下回ることは残念だが、これまでさまざまな人口推計からも予想されていることであり、今後も減少がしばらく続くことも予想はされている。ただ、社会減は徐々に減少の幅が狭くなっている」と説明。
市は、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」で多岐にわたる対策を掲げる。主には「新たな雇用の創出」で、「まちなかカレッジ」を中心に地域産業人材育成プログラムなどを実施。市長は「地域内の企業へ人材供給を進めており、新たな雇用創出数は目標値を上回って推移している」とし、移住・定住策として推進する「IJUトータルサポート事業」についても「圏域外からの移住者数は増加傾向にある」と強調した。また、「結婚・出産・子育て支援」では婚活イベントの開催、不妊・不育治療も充実させている、とした。
9万人台になることでの行政運営上の影響には「ただちに影響があるということはないが、さらに減少が進めば税収などの歳入の減少により、行政サービスの水準を維持していくことに支障が生じることが想定される。地域コミュニティの維持に支障が生じる地域の発生も予想される」と懸念。今後に向け「社会構造の変化も見据え、行政サービスや公共施設のあり方も適宜見直していく必要がある」との考えを示した。
住民基本台帳に基づく市人口は、2016年8月10万3234人、17年8月10万2319人、18年8月10万1632人、19年8月10万847人で推移し、この1年間で799人減少した。

p
会見する谷口市長

© 津山朝日新聞社