新型コロナウイルス感染症予防講演会/岡山・津山市

新型コロナウイルス感染症予防講演会(津山市主催)が21日、ベルフォーレ津山=岡山県津山市=で開かれ、市民ら約140人が予防策や風評被害に対する理解を深めた。
津山中央病院・感染症内科の藤田浩二医師が「新型コロナとの向き合い方」と題して話した。「コロナウイルスは風邪の一種で、特別な病原菌ではなく、誰でも感染する」と指摘。そのうえで「一番大切なのは、ウイルスにかからないように自分を守り、人にうつさないようにする。そのために消毒や手洗い、マスクの使用、3密を避け換気を行うなどの予防対策をしっかり行う」と語った。
「マスクしないなら一切外出もせず閉じこもれ」といった極論や暴論と、本質を区別するよう強調した。「(マスクは)人が密集している場所では必要」「(マスクから)鼻を出していると飛沫がそこから入る」などと説明し、「飛沫感染の理屈と、マスクの性能の限界を理解した上で必要なタイミングで適切に使用して」と呼び掛けた。
飯綱浩二法律事務所の河路崇宏弁護士は「風評被害・誹謗中傷の防止、人権に配慮した冷静な対応」をテーマに語った。「SNSなどを通して感染者に対するプライバシー侵害や暴言を行うと、法的責任を問われる」と解説。「誹謗中傷は人権侵害になる。過剰な行動を取らないように、行政の情報を信じ、正しい行動をとるように」と訴えた。
市愛育委員会の松本靜江会長は「自分に何ができるか考えた。聞いた予防対策を生かし、地域住民のために支援活動を行っていきたい」と話した。
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藤田医師の講演に聞き入る参加者

© 津山朝日新聞社