公取委元幹部、あっせん違反 学校法人に職員情報提供

公正取引委員会の菅久修一元事務総長=2021年2月、東京都千代田区

 公正取引委員会は1日、菅久修一元事務総長(62)が在職中の2021年2~3月ごろ、国家公務員法が定める再就職あっせんの規制に違反し、退職予定だった職員の情報を学校法人側に提供したと発表した。

 内閣府の再就職等監視委員会は同日、公取委に違反認定を通知した。菅久氏は22年7月に退職しており、懲戒処分の対象にならないが、公取委は退職時の給与4カ月分の20%に相当する約88万円の自主返納を求めた。

 公取委によると、菅久氏は大学教員を探していた学校法人側の求めに応じ、職員に「アカデミックな分野に行く気持ちがあるか」と意向を確認。規制に違反して結果を伝えた。

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