初シード目指す鶴岡果恋 パッティング練習法改良で「去年とは別人」

初シード奪取へ、好調をキープする鶴岡果恋(撮影/大澤進二)

◇国内女子◇楽天スーパーレディース 最終日(30日)◇東急グランドオークGC(兵庫県)◇6636yd(パー72)◇晴れ時々曇り(観衆1601人)

初シードを目指すプロ6年目で23歳の鶴岡果恋が、今季2度目のトップ10入りをした。前週27日に開幕した「楽天スーパーレディース」で、8アンダー27位から出た最終日を6バーディ、ボギーなしの「66」で回って通算14アンダー10位に入った。

初日「69」で、2日目は前半で6連続バーディを奪取するなど「67」。「何やってもうまく行く感じでした。ラインが見えていて、それがバーディになった」とグリーン上の好調さをアピールした。「72」だった第3ラウンドは「入るイメージがあるからこそ、欲が出ちゃって弱気のパットになっちゃった」と反省。最終日は「強気で」打つように心がけたテーマがかみ合った。

スタッツを見ると今季の平均パット数(1ラウンド当たり)は出場13試合で「29.500」。今大会4日間のパット数も28パットと、昨季の「30.1711」(出場29試合)から改善された。「今季からパッティングの練習の時にアライメントスティックを使って練習しているんですけど、それがすごく自分に合っていてパターが良くなっている」と自己分析する。

スティックを置くことでストロークの軌道が確認しやすくなり、打つ前のイメージで感性が高まるようになった。「去年とは別人と思えるぐらいのパッティング。(5位で終えた6月の)ニチレイレディスあたりから5m前後が入るようになってきて、ちょっとずつ成績につながってきていると思う」

また、ラウンドのスタート前に行う「上り4m」の練習がその日の調子を測るバロメーターという。「足元でなく目線の下にスティックを置いて、真っすぐの棒に対してアーチを描くように、イントゥインの感じで打ちます」と約10分、同じ位置から反復してコンディションを確かめている。「1ホールでも早くバーディが来てくれたらガンガン(攻めて)いけるけど、パーが続くと『いつもの流れだ…』ってなる。なので『早く、早くバーディ来い』っていつも焦りながらやっています」とプレー中の心情を明かした。

今季から取り入れた練習法でパッティングが向上した(撮影/大澤進二)

定評があるショット力もドライビング・ディスタンス250.12yd(12位)、パーオン率70.260%(16位)と昨季からレベルアップしている上に“強化ポイント”だったパット力も上がってきた。おかげでツアー出場優先順位も開幕時のQTランク65位から、「ニチレイレディス」終了時の第1回リランキングで27位、現在の暫定リランキング15位と右肩上がりで、9月下旬「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」終了後に行われる第2回リランキング以降の出場権も確保できそう。

「毎週この位置で戦えたらシードも夢じゃない。体力に気を付けながら健康に過ごしたい」。待望の初優勝もそうだが、初のシード獲得へ、メルセデスランキングは現在57位と、来季シードが与えられる50位以内は射程圏内。鶴岡のモチベーションも右肩上がりだ。 (兵庫県加東市/石井操)

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