山﨑「3連覇で石川凱旋を」 新家工業とCM契約 オリックス・加賀出身

「三連覇で凱旋」としたためたオリックス・山﨑投手=京セラドーム大阪

  ●旧山中町創業の自転車関連企業

 プロ野球・オリックス所属で侍ジャパンの山﨑颯一郎投手(25)=加賀市出身、敦賀気比高OB=が、旧山中町で創業した新家(あらや)工業(大阪市)とCM契約を結んだ。1日に京セラドームで会見した最速160キロの右腕は「僕自身とストーリーが重なる。とても光栄」と語った。北國新聞社の取材に対し、WBCではエンゼルスの大谷翔平投手から「聞き耳を立てて」筋トレ法を学んだと明かし、「リーグ3連覇で凱旋(がいせん)したい」と誓った。夜の楽天戦は自ら契約を祝う5セーブ目を挙げ、勝利に貢献した。

 新家工業は自転車用リムや鋼管などのメーカー。北國新聞社が7月29日に実施した、1906(明治39)年の「北國新聞社自転車大競走」の再現企画を協賛するなど創業地の振興に力を入れている。山﨑投手については同じ加賀市にルーツを持つ成長株としてスポンサー契約に動いた。

 今シーズン、京セラドーム大阪とほっともっとフィールド神戸でのオリックス主催試合でCMが放送される。ユニホーム姿の山﨑投手は「何回も撮り直しました。かんでないか心配です」とCMのできを心配しながら、「僕も新家工業さんのように地元を大切に長く活躍できるような選手になりたい」と力強く語った。井上智司社長は今年が創業120年の節目であることに触れ「山﨑選手とともに盛り上げていきたい」と話した。

  ●大谷、ダルらとのWBC「幸せな時間だった」

 山﨑投手は日本が優勝したワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、故障した栗林良吏投手(広島)に代わって代表選手に名を連ねた。1球も投げずに大会を終えたが、大谷選手やパドレスのダルビッシュ有投手らと日の丸をつけた経験を「とても幸せな時間だった」と振り返った。

 ダルビッシュ投手とは変化球の握り方について話し合ったと明かし「ダルさんから話しかけてくれてとても優しい方」と話した。大谷選手は「偉大な方で、自分から話しかけにいけなかった」とし、「他の選手と筋トレについての話に聞き耳を立てていました」と笑った。

 今シーズンも中継ぎとして7月を終え36試合に登板し、防御率は1.49と、現在首位を走るオリックスのブルペンを支える山﨑投手。先月のオールスターではファン投票1位で初選出されるなど飛躍が止まらない。記者会見後に色紙に「三連覇で凱旋」と地元石川県民へメッセージを寄せた。

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