●飛田会長「創刊の志継ぐ」
北國新聞社が創刊130年を記念して制作した創刊者赤羽萬次郎の銅像の除幕式が1日、金沢市の北國新聞会館横の小公園で行われた。関係者が「ふるさとの森羅万象の案内者」を掲げて北陸の言論界をリードした初代社長の志に思いをはせ、地域とともに歩む決意を新たにした。
●「赤羽萬次郎公園」に
銅像の設置に合わせて、小公園は「赤羽萬次郎公園」と命名された。
式典では、北國新聞社の飛田秀一会長が「創刊の志を受け継ぎ、これからも建設的な評論と客観的な報道を続けていく」とあいさつした。萬次郎の実弟で2代社長・林政文のひ孫に当たる鈴木レディスホスピタルの新田直樹会長、銅像を手掛けた石川県美術文化協会理事の彫刻家村井良樹氏、赤羽萬次郎顕彰会の小中寿一郎理事長(北國新聞社専務)が加わり除幕した。
銅像は高さ2.3メートル。袴の帯を握った左手は真理や本質を求める意志の強さを示し、前へ差し出した右手は人々に問い掛け、意見を聞き入れる寛容さを表現した。
赤羽萬次郎公園の入り口には県書美術連盟副理事長の書家、中田飛泉氏が揮毫(きごう)した銘板が設置された。
新田氏は「大変立派な像で感動した。いつまでも地元の柱として歩んでいただきたい」と期待した。村井氏は「萬次郎は明治の時代に大きく躍進し、太く短く生きた人だったのだろう」と語り、中田氏は「末永く親しまれる公園になってほしい」と話した。