石垣島のPAC3が撤去 台風対策か 防衛省(8月1日)

 石垣市南ぬ浜町の人工ビーチ付近に設置されていた地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が1日までに撤去されていることを本紙記者が確認した。台風対策とみられる。防衛省は同日、県選出野党国会議員でつくる「うりずんの会」の聞き取りに対し、PAC3を発射する場合、爆風などの影響が懸念されるため、周辺約百数十メートルを交通規制などで保安距離を確保する考えを示した。

 石垣市は7月31日夕、防衛省から「台風の状況によってPAC3を移動させる可能性がある」という旨の連絡を受けた。1日午後5時現在、移動完了や南ぬ浜町に展開し直す時期などについての連絡はないという。

 うりずんの会は市民が情報開示請求で入手した資料を基に、自衛隊沖縄地方協力本部が市に対して駐屯地周辺の市有地の貸し出し先を照会していたことを指摘して目的をただした。防衛省担当者は「災害派遣の対応について自治体と事前に打ち合わせておくためだ」と述べるにとどめた。

 (明真南斗、照屋大哲)

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