母国の味を長崎・崎戸で ベトナム出身・フオンさんが料理店 「友好の架け橋に」

ベトナム料理店を開いたフオンさん=西海市崎戸町

 ベトナム出身で長崎県西海市大島町に住むフオン・マイさん(32)が、隣の崎戸町でベトナム料理店「クエ ニャー」をオープン。本場の味を伝えようとほとんどの食材を母国から取り寄せ、「日本との友好の架け橋になりたい」と腕を振るっている。
 フオンさんは2016年7月に来日。東京で日本語学校に通っていた時、建設関連会社に勤めていた大島町出身の岡島春樹さん(31)と出会い、18年に結婚。昨年4月、春樹さんと大島へ移り住んだ。店名はベトナム語で「古里」を意味する。
 開店のきっかけは東京在住時にさかのぼる。ベトナム料理とされているものが本国のそれとは少し違い、口に合わず本格的に自炊を始めた。フオンさんによると、ベトナムはレストランや屋台で食事を済ませる家庭が多く、フオンさんも来日前は料理経験がほぼゼロ。記憶を頼りにネットで調べ、母国の味を追求した。大島に移住し、春樹さんの両親から店舗探しなどを手伝ってもらい、今年4月に開店した。
 ベトナムの代表的な料理である米粉麺「フォー」と揚げ春巻きなどのセットや、生春巻き、焼き肉ホットサンドなどを提供。ベトナム風ぜんざいやコーヒー、ビールもあり、食品類も販売している。
 フオンさんは「日本とベトナムの春巻きの違いなどを楽しんで」とPR。営業時間はランチが午前11時半~午後2時半、カフェが午後2時半~5時。夜は予約制。月曜定休。問い合わせは同店(電080.6856.8668)。

フォーと揚げ春巻きなどのセット

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