「犯罪行為あれば被害届出す」街路樹消えた「ビッグモーター」店舗前で静岡県が土壌調査=静岡・富士市

各地で様々な不正疑惑が浮上している中古車販売会社「ビッグモーター」。県道沿いの低木の一部がなくなっていた静岡県富士市の店舗では、静岡県が8月2日、土壌調査を実施しました。

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スコップですくい取られている、見た目は普通の土ですが…疑惑の目が向けられています。

<中西結香記者>
「ビッグモーター前です。業者が除草剤が使われているかを確認するため、土を採取しています」

2日午前、県の富士土木事務所が土壌を採取したのは、ビッグモーター富士店(静岡県富士市)前の街路樹があった場所です。ビッグモーターをめぐっては、各地の店舗の前で街路樹がなくなっていることが確認されていますが、富士市の店舗前でも、2021年6月時点ではあった低木が、3か月後には、なくなっていることがわかります。

県は、除草剤が使われた可能性があるとみて、土に除草剤の成分が含まれているかを調べるため2日、ツツジなどがあった4か所の土を採取しました。

「死刑死刑死刑…」

こちらはビッグモーターの前副社長が部下に送ったとされるメッセージ。「いびつな企業風土」と指摘された過酷なノルマや人事を背景として様々な問題が次々に明るみに出ているビッグモーター。

<元店長>
「ローン申請の段階で、年収をかさ増ししたりとか、そういうのはざらにありました」

カーローンの不正疑惑も浮上しています。また、街路樹問題をめぐっては、神奈川県川崎市の店舗でビッグモーター側が「当社で切ったということで間違いない」と市の調査に対し、伐採を認めています。

一方、2日、土壌調査を受けたビッグモーター富士店は、県の調査に対して「除草剤は使用していない。環境整備の一環で、2~3か月に一度、草むしりをしていた」と説明しているそうです。

富士店は2021年、開店に向けて安全に車が通行できるよう、県の許可を受けて店舗前の高木の伐採と低木を低くする工事をしています。ただ、この際は低木をなくすまでの許可は出しておらず、県の土地にあたる街路樹を勝手に伐採したり枯らしたりすることは禁止されています。

<静岡県富士土木事務所維持管理課 川口敏彦管理班長>
「枯れた原因について調査するために土を採取しているので、当然犯罪行為による原因であれば、全国と同様に被害届を出さなければいけない」

県は2日に採取した土に含まれる成分などについて、8月末に調査結果を出す予定です。

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