今春卒業した岩手県内高校生が県内に就職した割合は73.6%(確定値)で前年度比0.5ポイント減となった。統計を開始した1996年度以降で3番目に高いが、新型コロナウイルス禍で初めて減少に転じた。岩手労働局は、地元志向が強まる傾向が今後も続くか注視している。
就職したのは2223人で、うち1637人(前年度比5.8%減)が県内を選択。県外は586人(同3.8%減)だった。
コロナ禍で首都圏を敬遠したり、地場企業への理解が進んだことを背景に県内就職割合は近年増加傾向にある。最も高いのは2021年度の74.1%で、99年度の73.9%が続く。東日本大震災を機に地元が見直され、県内志向が強まった側面もある。