被爆の苦しみ消費するな 映画「バービー」問題で署名募る

原爆投下を連想させる映画「バービー」の合成画像(右)と、再発防止を求める署名を呼びかけるウェブサイトの画面

 映画「バービー」の米国のX(旧ツイッター)公式アカウントが、原爆を軽視するかのような画像に好意的な反応を返した問題で、核兵器廃絶に取り組む広島の若者らが再発防止を求め、署名サイト「Change.org」で賛同を募り始めた。「原爆投下の事実と被爆者の苦しみを消費しないで」と訴えている。

 米国ではバービー人形が題材の「バービー」と、原爆開発を主導した物理学者の映画「オッペンハイマー」が7月、同じ日に公開。交流サイト(SNS)では、バービー役の俳優が爆発を背景に笑ったり、髪形をきのこ雲に置き換えたりした合成画像などが拡散した。

 「バービー」の公式アカウントは、これらの画像に「思い出に残る夏になりそう」などと反応。批判が相次ぎ、配給会社の米ワーナー・ブラザースは7月31日、「心からおわびする」との声明を出した。

 署名は、「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)のメンバーを中心に1日に開始した。

© 一般社団法人共同通信社