リゾ、セクハラ訴訟に続いてドキュメンタリー監督が“無礼な扱いを受けた”と告白

現地時間2023年8月1日、リゾのツアー・ダンサー3名が彼女に対して訴訟を起こし、セクシャル・ハラスメントや敵対的な職場環境にさらされたと主張したことを受け、映画監督のソフィア・ナーリ・アリソンが声明を発表した。

アリソンは自身のインスタグラム・ストーリーズとTwitterに投稿した文章で、2019年にリゾのドキュメンタリー映画『Love, LIZZO』に関わっていたものの、すぐにプロジェクトから離れたと主張している。アリソンは、仕事中の自分の画像の上に、「私は普段、ポップ・カルチャー関連のことにはコメントしません。ですが、2019年にリゾのドキュメンタリーの監督を務めるため、彼女に少し同行しました。2週間ほどで撤退しました。私は彼女にとても無礼な扱いを受けたからです」と明かしている。

監督は、「彼女がいかに傲慢で、自己中心的で、思いやりがないかを目の当たりにしました。私は守られることもなく、サポートもほとんどないひどい状況に放り込まれました」と続けた。そしてアリソンは、直感的にこのプロジェクトから去るべきだと思ったと振り返り、そうしたことに“感謝している”と述べつつ、“(心理的手段を用いて)騙されたと感じ、深く傷つきました”と付け加えた。

リゾを告発したダンサーたちにエールを送る前にアリソンは、「これらの報道を読み、あれがいかに危険な状況だったかを思い知らされました。このような権力の乱用はあまりにも頻繁に起きています」と締めくくっている。

また、監督はTwitterで、声を上げたかった理由について、「他の黒人女性の経験の正当性を立証することは、私にとって非常に重要です」と説明した。アリソン監督は、1992年に米ロサンゼルスで15歳のラターシャ・ハーリンズが射殺された事件に迫ったNetflixドキュメンタリー『A Love Song for Latasha』で、【アカデミー賞】の<短編ドキュメンタリー賞>にノミネートされた。

現地時間8月2日にアリソンは自身のSNSに、この話題に関する別のメッセージを投稿した。「私が発言して以来、ほかの人たちがとても似たような経験を内密に分かち合ってくれましたし、私が経験したことを目撃した人たちからも肯定されました」と彼女は綴り、再度ダンサーたちへの支持を表明した。米ビルボードはアリソンの主張についてリゾの代理人にコメントを求めている。

米HBO Maxのドキュメンタリー『Love, LIZZO』は2022年5月に発表され、同年11月に公開された。監督は、ドクター・ドレーとジミー・アイオヴィーンのパートナーシップに焦点を当てたHBOドキュメンタリー『ディファイアント・ワンズ:ドレー&ジミー』を制作したダグ・プレイが務めた。

米ロサンゼルスで、現地時間8月1日に提出された訴状で、ダンサーのアリアナ・デイヴィス、クリスタル・ウィリアムズ、ノエル・ロドリゲスは、リゾが彼女たちにオランダ・アムステルダムのセックス・ショーに行き、パフォーマーと絡むよう強要し、あるダンサーの体重増加に「人の関心を向けさせた」と主張している。リゾは、ボディ・ポジティビティを積極的に支持し、女性の体を辱めるネット荒らしをしばしば非難していた。

彼女はまた、2022年3月に自身のリアリティ番組『リゾのビッグスター発掘』をAmazonプライム・ビデオで開始した。この番組は、ツアーに参加するバック・ダンサーを彼女が探す様子を追ったものだ。2022年2月に予告編が公開されたとき、リゾはインスタに、「私に似ているダンサーを見つけるのがどれだけ大変か、皆さんご存知でしょう。でも、私たちビッグ・ガールズの価値を世間に知ってもらうためにテレビ番組をやらなきゃいけないなら、やるしかない」と綴っていた。

リゾの代理人は、訴訟についてコメントを求める米ビルボードの要請にまだ返答していない。

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