絶滅が危惧されるランやクマタカが生息する一方、大型風力発電所の建設計画が持ち上がっている鹿児島大演習林を、日本生態学会が7月に現地調査したことが3日、学会関係者への取材で分かった。同学会が現地調査に乗り出すのは珍しいという。生態系の現状や開発計画の影響などを詳しく分析、大学や事業者への要望書をまとめる方針。
発電所は国内風力発電大手ユーラスエナジーホールディングス(東京)が、鹿児島大高隈演習林(鹿児島県垂水市)と周辺で最大32基を計画する。2026年4月着工、29年4月運転開始を想定し、環境影響評価(アセスメント)の手続きに入っている。