動物愛護センターで犬の収容が激減、10年で5分の1に 京都市の施設

【資料写真】京都動物愛護センター(京都市南区)

 京都市南区の京都動物愛護センターに飼い主不明や飼育放棄で収容される市内の犬が、この10年で5分の1に減っている。責任を持って最期までペットを飼う意識が浸透してきたことや、野犬の減少が影響しているとみられる。

 2022年度に市内で収容された犬は、計41匹だった。12年度は計209匹、17年度は計70匹で減少傾向が続いている。

 そのうち飼い主の体調不良や死去といった事情で引き取った犬は22年度が10匹で、12年度(109匹)の1割に大きく減った。同センターは「最後まで責任を持って飼う『終生飼養』の考え方が浸透してきたのではないか」とみている。

 迷子や野良犬は22年度が31匹で、21年度の68匹から半減、12年度(100匹)と比べると3割に減った。野犬の捕獲が進み、生息数が減った影響が大きいという。

 一方、病気や攻撃性の強さから殺処分せざるをえなかった犬は15匹。12年度は37匹で、21年度は41匹だった。そのほか21匹が新しい飼い主へ譲渡され、11匹が元の飼い主へ返還された。

 猫は計563匹(12年度1423匹)を収容し、うち飼い主からの引き取りが93匹(同173匹)、野良猫が470匹(同1250匹)。殺処分は312匹(同1218匹)。譲渡は143匹(同55匹)で、返還は4匹(同2匹)だった。

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