「パクパク食べてくれるから安心」動物園の人気者「ロッシー」にコストコから“おいしいプレゼント” 食品ロスにも貢献⁉

静岡市駿河区の日本平動物園の人気者、ホッキョクグマのロッシーにプレゼントが届きました。差出人はこちらも人気のあの会員制スーパー「コストコ」です。

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夏休み中の子どもから歓声を浴びていたのは、日本平動物園の人気者ロッシー。このロッシーの食事を支えているのは、あの「コストコ」です。

浜松市東区にある大容量の食品や雑貨などをお得に買える会員制の大型スーパーコストコ。毎月約1万5,000kgの牛肉を扱っています。

<コストコ浜松倉庫店 阪田雅俊副倉庫店長>
「ブロックで入ってくる肉の表面についているこういったお肉が端切れになると思います。こちらのお肉は固かったりとか、脂身が多かったりとかで、商品として適さないものです。いままでは毎日廃棄していました」

こちらの店では、毎月約300~500kgの牛肉を廃棄していました。会社としてもフードロスの削減が課題となっていた中、従業員のひとりが動物園への寄付を提案しました。

<コストコ浜松倉庫店 阪田雅俊副倉庫店長>
「今年の5月に、静岡市立日本平動物園に寄付できないかと私どもからお話をさせていただきまして、7月から、1回目の牛肉の寄付を行うこととなりました」

ホッキョクグマのロッシーにあげてみると…。

<静岡市立日本平動物園 片野孝太郎飼育員>
「あげた瞬間、人間でいうと、がっつくじゃないですけど、それぐらい抵抗なく、バクバク食べてくれていたので、安心しました」

これをきっかけにコストコは、7月から月に60kg、廃棄していた牛肉を日本平動物園に提供しています。通常、動物園では脂でおなかを下してしまう動物もいるため脂身の少ない馬肉や鶏肉を与えています。

しかし、ホッキョクグマは効率よく栄養を蓄えるため、脂に強く、牛肉もよく食べるということです。最初に届いた60kgの牛肉は、約2週間で完食。また、食品ロス削減に貢献しているだけでなく7月はエサ代が5万円も減ったそうです。さらに。

<静岡市立日本平動物園 片野孝太郎飼育員>
「本当はいろいろなお肉をあげることが動物にとっては健康状態を維持するのに必要なことだと思うけど、今回こういったコストコさんのお肉で、今までよりは、いろんな種類のお肉を上げられているということで、健康的にはよいのかなと思っています」

ロッシーにとっては、栄養面でも最高のプレゼント。毎月届く、約60kgの牛肉をロッシーは心待ちにしているそうです。

<滝澤悠希キャスター>
日本平動物園にはオスの「ロッシー」とメスの「バニラ」の2頭のホッキョクグマがいますが、これまでは月に約180kg分の馬肉を2頭に与えていたそうです。この180kgのうち、60kg分を牛肉に変えたということで、結果的に栄養バランスもグッドだそうです。また、これまで地元から魚などの提供を受けたことはあるものの、「コストコ」のような大手量販店との連携は初めてだということです。

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