地震被害の熊本城復旧作業を公開 「第三の天守」、また10年後に

熊本城の宇土櫓=4日午前、熊本市

 熊本市は4日、2016年4月の熊本地震で被災した熊本城の復旧作業を報道各社に公開した。他地域の天守に匹敵する規模で、熊本城の大小天守に次ぐ「第三の天守」と呼ばれる宇土櫓は、工事中の風雨から保護するため年内にも素屋根で覆われ姿が見えなくなる。素屋根が取り外されるのは工事が完了する32年度末の見込み。

 市によると、宇土櫓は高さ約19メートルで三重構造の地上5階地下1階建て。創建は17世紀初頭ごろとされ、築城時の姿を保っている熊本城内唯一の多重櫓という。

 熊本地震では、宇土櫓につながっている続櫓が倒壊。宇土櫓も建物全体がひずむなどの被害を受けた。城全体の完全復旧は52年度の予定。

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