【MLB】トレード・デッドラインで移籍の先発勢が各地で好投 シャーザーら3投手が移籍後初勝利

写真:レンジャーズ加入後初登板で初勝利をマークしたマックス・シャーザー

今年も多くの選手が新天地へ移籍し幕を閉じたメジャーリーグのトレード市場だが、プレーオフを狙う有力チームにその実力を買われて移籍した選手たちが、早くも新しいユニフォームで試合に出場し、結果を残し始めている。

日本時間8月4日の試合では、今年のトレード・デッドラインで移籍した3投手が先発登板し、3人そろって移籍後初勝利をマークしている。

まずはメッツからレンジャーズへの移籍が話題となったサイ・ヤング賞3度受賞のベテラン右腕、マックス・シャーザーだ。本拠地で行われたホワイトソックス戦に先発登板すると、初回に押し出し四球とタイムリーなどで3点を失ったものの、2回以降無失点と立て直し、6回被安打7、与四球2、奪三振9、失点3と上々のピッチングを披露した。

【動画】レンジャーズ移籍後初登板で今季10勝目をマークしたマックス・シャーザー

レンジャーズ打線も4回裏に2本のホームランで逆転に成功するなどシャーザーを援護し白星をプレゼント。本拠地デビューを飾る勝ち星は自身今季10勝目と、7年ぶりの地区優勝を狙うチームの期待にその実力で応えている。

また、カージナルスからオリオールズに移籍したジャック・フラハティも同地区のライバルであるブルージェイズを相手に好投を披露。初回無死1・2塁のピンチも2三振で無失点にしのぐと、2回から5回までは一人のランナーも許さない圧巻のピッチングで味方の援護によるリードを守る。6回裏には3本のヒットで1点を返されたものの、続く一死満塁の場面を切り抜けるなどピンチにも動じず、6回被安打4、与四球2、奪三振8、失点1の内容で奪三振数リーグトップのケビン・ゴーズマンとの投げ合いを制して見せた。

さらに、タイガースからフィリーズに移籍したマイケル・ロレンゼンもプレーオフを争う直接のライバルであるマーリンズとの大事なゲームで役割を果たす。序盤から打たせて取る投球を披露し、8回を101球2失点で投げ切る省エネ投球。マーリンズがトレードで補強したジョシュ・ベル、ジェイク・バーガーをノーヒットに抑えるなど「助っ人対決」にも完勝し、チームにとって大きなカード勝ち越しを呼び込んだ。

一方で前日の試合では、エンゼルスに移籍したルーカス・ジオリトが9失点を喫するなど早くも明暗が分かれている補強勢。トレード・デッドラインを終えて現地の各媒体では補強ランキングなどの記事が活発に投稿されているが、この移籍市場で本当に勝利を掴んだのはどのチームだったのか、答え合わせとなるシーズン終盤戦から目が離せない。

2021年にはトレードでブレーブスに加入したエディ・ロサリオが同年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズでMVPを獲得する活躍を見せたことは記憶に新しいが、今年もチームの流れを一変させるような助っ人が現れるか、彼らの活躍に注目だ。

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