【MLB】ヤンキースの完全試合男ヘルマンがアルコール依存症で離脱

写真:アルコール依存症で今シーズン終了となったヤンキース・ヘルマン

日本時間の8月4日、ヤンキースはドミンゴ・ヘルマンをアルコール依存症治療のため制限リストに入れることを発表した。今季は復帰することなく、このままシーズンを終えることになるようだ。ヘルマンは今季ここまで20試合に登板し、5勝7敗、防御率4.56。6月28日のアスレチックス戦では史上24人目の完全試合を達成していた。

報道によると、ヘルマンがアルコール依存症の治療プログラムを受けることになったのはクラブハウスでの事件が原因のようだ。ウォールストリートジャーナルのリンゼイ・アドラー記者によれば、ヘルマンは試合前のクラブハウスに酔った状態で現れ、監督やチームメイトと口論になった挙句、ソファーをひっくり返したりテレビを破壊したりしたという。

2017年のメジャーデビュー以降ヤンキースの先発ローテーションの一角を担ってきたヘルマンだが、実は今回のような騒動を起こすことはこれが初めてではない。まず初めは2019年の9月。この時ローテーションの中心を担っていたヘルマンだが、ドメスティックバイオレンス問題が発覚し、出場停止に。この年は好調で18勝を挙げていたが、そのままシーズンを終えることになってしまった。

また、2020年の7月にはインスタグラムのストーリー機能で、「僕は野球を離れます。みなさんありがとう」と引退を示唆するような投稿を行った。当時は新型コロナウイルス感染症の影響でMLBも試合開催を延期していたため多くの憶測が流れたが、結局翌日にはこの投稿を撤回。謝罪を行っている。

ここまで見てきたようにお騒がせ男な印象が強いヘルマンだが、今季ここまでローテーションの一角を担ってきたことは事実。プレーオフ進出に向けて負けられない戦いが続いているヤンキースにとっては、二重に頭の痛い問題となってしまった。救いなのは故障で離脱していたネスター・コルテスJr.が日本時間の8月6日に復帰予定なこと。コルテスが本来の投球を見せられれば、少なくともローテーションの問題は解決しそうだ。

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