足銀、経常利益13%増 与信費用減少など寄与 23年4~6月期

足利銀行

 めぶきフィナンシャルグループ(FG)が4日発表した足利銀行(清水和幸(しみずかずゆき)頭取)の2023年4~6月期決算(単体)は、経常利益が前年同期比13.0%増の78億7200万円と、2期ぶりに増益となった。融資先の経営悪化に備えて積み立てる与信関係費用が66.5%減の1億6千万円と大幅に減少。取引先の業績が比較的安定し、格付け低下先が少なかったことなどが寄与した。

 売上高に当たる業務粗利益は0.7%減の192億8800万円。米国の金利上昇で、外国債券を運用するために必要な外貨調達費用が増加したことが影響し、資金利益を圧迫した。

 本業のもうけを示すコア業務純益(投資信託解約損益を除く)は25.6%増の105億700万円。デジタル化など効率的な業務運営により、人件費削減などを進めた。

 純利益は13.8%増の55億5900万円で、通期の業績予想135億円に対する進捗(しんちょく)率は41.1%だった。

 23年6月末の預金残高は1.7%増の6兆8827億円。貸出金残高は7.4%増の5兆3520億円。不良債権比率は3月末比で0.02ポイント上昇の1.74%だった。自己資本比率は算出中とした。

 めぶきFG連結は、経常収益が前年同期比2.6%減の791億9千万円。経常利益は1.5%増の220億8500万円、純利益は1.6%増の156億200万円だった。

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