「初心者」でも食べやすく…配合変えた2種類のライ麦パンが人気 上里の「ブレッド&コーヒー ロクシー」

インタビューに応じる立見元林さん=埼玉県熊谷市筑波のプレイスコーヒー

 埼玉県上里町七本木で「ブレッド&コーヒー ロクシー」を営む立見元林(もとしげ)さん(59)。パン工房はあるものの店舗はなく、予約販売や出店販売を中心に行っている。脱サラして起業した立見さんは「商売は厳しいけど、お客さんから『おいしい』と言われるとうれしい」と語る。

 立見さんは前橋市出身。大学卒業後、地元のアパレル卸会社に就職した。妻がパン好きだったことから、10年ほど前からパンに興味を持ち、自分で作るように。家庭用のオーブンでは物足りなくなり、自宅に工房を構えた。イベントでパンを販売すると評判を呼び、約30年勤務した会社を退職し、3年前に始動した。

 売りはライ麦パンで、イングリッシュマフィンやシナモンロール、サンドイッチなども手がける。ライ麦パンは栄養価が高く、独特な酸味がある。ライ麦率を40%と65%にした2種類のライ麦パンを作っており、初心者でも食べやすいように配慮。立見さんは「特に年配の女性客が購入するケースが多い」と話す。

 さまざまなイベントに出店してきたが、店舗がなくても常連客になってくれたり、うれしい出会いがあったりすることも。熊谷市内のイベントに出店した時は、若い女性が商品を買ってくれた後、「おいしかったので、また買いに来ました」と直後に再び来店してくれたこともあった。

 9月3日には、本庄市小島南のエコショップひのすみかで、NPO法人エシカルプロジェクトとイベント「グリーンマーケット」を開催。現在は出店が中心だが、将来的には店舗をオープンさせることも考えている。「いずれは店を構えて、自分の売り場を持ちたい。サンドイッチを気軽に提供できる店にしていきたい」と話した。

 立見さんは7日午後8時から放送されるコミュティーFM「FMクマガヤ」の「須永公人の週刊フードラボ」に出演する。

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