陸上男子200メートル 長崎南・植松が3位 北海道インターハイ

【陸上男子200メートル決勝】21秒12(追い風参考)の好記録で3位入賞した植松(長崎南)=札幌市厚別公園陸上競技場

 全国高校総合体育大会(インターハイ=翔び立て若き翼 北海道総体2023)第15日は5日、各地で11競技が行われ、長崎県勢は陸上男子200メートルの植松康太(長崎南)が21秒12(追い風参考)で3位入賞を飾った。フェンシング男子フルーレ個人の四元暖(長崎工)も銅メダルを獲得した。
 陸上勢は男子やり投げの田邉瑛信(長崎北)も5位、女子七種競技の井上みさき(長崎日大)は8位入賞。スプリント200メートルに挑んだカヌー勢は、男子カヤックシングルの松本誉也(西陵)をはじめ、男女計4艇が決勝に進んだ。
 相撲団体の諫早農は予選2勝1敗で32校による決勝トーナメントに進出。個人80キロ級の山口力丸(長崎鶴洋)は準優勝した。なぎなた団体の松浦は16校による決勝トーナメントに進んだ。一方、剣道男子団体でV2を目指していた島原は、予選リーグ1勝1敗で決勝トーナメント進出を逃した。
 第16日は6日、各地で10競技を実施する。

◎陸上男子200メートル 県勢32年ぶりのメダル

 コーナー出口までは5、6番手。そこから鋭い末脚を見せた。「これはいける」。ギアを一段階上げ、追い風に押されるように加速。最後は2人を振り切ってフィニッシュした。陸上男子200メートル決勝。植松(長崎南)がこの種目で長崎県勢32年ぶりとなる銅メダルをつかんだ。
 今大会、個人2種目、リレー2種目にエントリーしているマルチスプリンター。だが、ランキング5位で臨んだ3日の100メートルは強い雨風に対応できず予選落ち。400メートルリレーも準決勝で敗れた。この日の200メートルも予選は組4着、準決勝は組3着でどちらもタイムで拾われる苦戦を強いられたが「プラスで残った選手がメダルを取ったらかっこいい」と前向きに捉えてスタートラインに立った。それが21秒12(追い風参考)の好タイムにつながった。
 重心の移動がうまく、自転車をこぐように軽やかに足を運ぶ。身長167.5センチの体をむだなく動かし、筋力に頼らずに終盤まで推進力を維持。そんな特長が大一番の競り合いで生きた。
 競技初日からフル回転しており、200メートル決勝は今大会6本目のレースだった。最終日の6日は1600メートルリレー準決勝、通過すれば決勝が残っている。「マイルでも上位を」。最後はチームのために。県高校短距離界のエースは、北の大地で完全燃焼する。

© 株式会社長崎新聞社