『007』シリーズの凄腕作曲家が手がける『マイ・エレメント』の音楽に注目

現在公開中のディズニー&ピクサー最新作『マイ・エレメント』の監督を務めるピーター・ソーンが、本作は映像だけでなく音楽でもエレメントたちの個性や文化を表現していることを明かした。

『マイ・エレメント』では、火・水・土・風のエレメントが暮らすエレメント・シティを舞台に、火の女の子・エンバーと水の青年・ウェイドという性質も性格も何もかもが正反対なふたりが出会い、心を通わせていく様子がロマンティックに描かれている。

監督は、「本作を製作するにあたり、はじめにエンバーというキャラクターの動きや、火の街に溢れる音がどんな風に聞こえるのか議論し、そしてエレメント・シティのテーマや、それぞれの場所のアイデンティティを“音楽”という形で表現していくことにしました。音楽を担当したトーマス・ニューマンと一緒にキャラクターのエネルギーをとらえ、風にはフルートの高い音を入れたり、水には何かが落ちるような感じの重いドラムの音を入れたりと、それぞれのエレメントたちに合う楽器を見つけては新たに取り入れていきました」と語る。

本作の音楽を手掛けたトーマス・ニューマンは、『ファインディング・ニモ』や『ファインディング・ドリー』など数々のピクサー作品で<アカデミー賞作曲賞>にノミネートされた作曲家だ。ピクサー作品以外でも『ショーシャンクの空に』で<アカデミー作曲賞>にノミネートされ、2012年の『007 スカイフォール』以降、デヴィッド・アーノルドの後を継いで『007』シリーズの音楽を手掛けている。

映像で描かれる色彩を様々な楽器を用いて音楽で表現することを得意とするトーマスは、「ソングベルやおもちゃの木琴から、ヴィブラフォン、シタール、オクターブ・マンドリン、加工された低音金管楽器まで、本当に多種多様なサウンドを集めました」と語り、本作で描かれる色鮮やかな街並みや、“火と水”という正反対なエンバーとウェイドの間に芽生える化学反応を音楽で表現するために様々な楽器を活用したことを明かした。

さらに「エンバーは感情の起伏が大きいので、彼女のサウンドにはより強弱をつけました。対照的に、水のエレメントのウェイドは安定感のあるクールなサウンドを作りたくて、金属とヴィブラフォンのパーカッションを使いました」と、性質も性格も正反対な2人にぴったりな音楽の制作にこだわったことを明かしている。

作中でエンバーとウェイドのデートシーンを彩り、字幕版のエンドソングにも起用されているのが、ラウヴとトーマス・ニューマンが本作のために書き下した新曲「Steal The Show」だ。韓国のApple Musicシングル総合チャートで1位を記録した本曲には、「この曲を聴くとエレメント・シティに呼び戻される」「この曲が物語の感動をより大きくしてくれている!」といった声が寄せられている。

日本語吹替版のエンドソングには、2009年にリリースされたSuperflyの楽曲を特別にリアレンジし、再収録した「やさしい気持ちで(マイ・エレメントver.)」が使用されている。<あなたがいてわたしになる 幸せとはきっと一人きりではつかめないもの>という歌詞をはじめ、本編のメッセージと歌詞の合致度の高さに感動の声が上がっており、「本編で泣き尽くしたのにエンドロールでSuperflyの曲を聴きながらもう一回泣いた…」「Superflyの曲が良すぎて予告編見るだけで泣けてくる」「こんなにもストーリーにぴったりな曲がよくあったな…エンディングで歌詞聞いて鳥肌立った」というコメントが続出している。

◎公開情報
『マイ・エレメント』
現在公開中
監督:ピーター・ソーン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(C) 2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

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