核禁止条約の参加、首相に要望 広島の被爆者団体の代表

広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(左)と握手して言葉を交わす岸田首相=6日午前10時30分、広島市

 広島の被爆者団体の代表らは6日、広島市のホテルで岸田文雄首相と面会し「核兵器なき世界への道筋づくりは、核兵器禁止条約でしか実現できない」と条約参加を要望した。首相は核保有国を関与させるよう取り組むと述べるにとどめた。

 広島県原爆被害者団体協議会の佐久間邦彦理事長(78)は、5月のG7広島サミットの共同文書「広島ビジョン」が、核兵器禁止条約に触れなかった点を批判。「核廃絶を目指す具体的な一歩は条約参加だ」と訴えた。

 岸田首相は「厳しい現実を変えるには核保有国が行動しないと変わらない。広島ビジョンを土台に取り組みを進める」と説明した。

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