7月に北海道各地で行われた陸上のホクレン中長距離チャレンジ全5戦で、新たな技術が導入された。トラック上の発光機器で選手のペースを誘導する「ウエーブライト(電子ペーサー)」。安定したリズムで走れる効果が大きく、選手や関係者からの評価は高い。実施にはクラウドファンディングを活用。珍しい施策で注目を集めた。
1周400メートルのトラックに、400個のLED(発光ダイオード)ライトが1メートル間隔で配置される。段階的に設定されたそれぞれのタイムに合わせ、緑や赤などの光が点滅。観客にも見えて、ペースが伝わりやすい仕組みになっている。
日本では昨年から実験的に用いられていたが、1度の設置に100万円近くかかるというコスト面が懸案だった。
日本陸上競技連盟は、ファンと一体となってレースをつくりあげることも目的にし、クラウドファンディングでの資金調達を決定。日本陸連によると、開始から8日で目標の300万円に到達し、最終的には500万円超の寄付金が集まった。