長崎平和音楽祭 「魂が揺さぶられた」 音楽を通じて命の尊さ訴える

音楽で命の尊さを訴えた長崎平和音楽祭=長崎原爆資料館ホール

 長崎平和音楽祭(実行委主催)が5日、長崎市平野町の長崎原爆資料館ホールであり、音楽を通じて命の尊さや平和を訴えた。
 1983年から開き38回目。プロ・アマを問わず、趣旨に賛同した音楽家らが集い、楽器の演奏や歌声を響かせている。初めて参加した南島原市出身のテノール歌手、豊島正伸さん(75)=東京在住=は、平和への祈りを込めて選曲した「クスノキ」「いのちの歌」など6曲を歌った。
 長崎市を中心に活動する劇団TABIHAKUは、愛と平和をテーマにした詩を朗読。「地上の平和は、手と手を固く握り合うことから生まれる」と力を込め、平和音楽祭合唱団らと「世界に一つだけの花」などを披露した。
 約100人が来場。同市の女性(85)は「音楽の力ってすごい。魂が揺さぶられ、涙が止まらなかった」と話した。

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