灼熱日差しが白髪やハゲの原因に…!今すぐできる頭皮対策4

熱中症だけでなく、灼熱の日差しが頭皮に大ダメージを与えるという

過去最強の酷暑といわれる今夏。熱中症だけでなく、灼熱の日差しが頭皮に大ダメージを与えるという。白髪や薄毛、さらにはハゲるリスクも。今からしっかり対策をしよう。

「8月から10月にかけて、極端な高温になる日も出てくる可能性がある」

7月25日、気象庁が3か月予報を発表。同庁の異常気象情報センターの楳田貴郁所長は、8月以降も猛暑日に対する警戒を呼び掛けるという、異例の会見を行った。

すでに7月中旬以降から、全国各地で体温を超える災害級の暑さが連日続いている。

消防庁によると、熱中症で救急搬送された人数が、昨年の同時期と比べ2倍以上というから、今夏は、観測史上最強クラスの猛暑となる危険性がある。

熱中症に厳重警戒するのはもちろんだが、灼熱の日差しと強い紫外線を浴びると、抜け毛や白髪の原因になることをご存じだろうか。

「紫外線によって、髪の毛を生成する際に必要な“色素幹細胞”や“毛包幹細胞”のDNAが損傷を受けることがわかっています。幹細胞がダメージを受けると、髪の毛を作る毛母細胞の働きが悪くなり、薄毛や白髪の原因になってしまうのです」

こう警鐘を鳴らすのは、AGAヘアクリニックの水島豪太院長だ。

環境省『紫外線環境保健マニュアル2020』によると、太陽が頭の上にくるほど紫外線の量が強まり、日本では4~9月に1年のおよそ70~80%の紫外線が降り注ぐ。とくに紫外線が強いのは6~8月というから、まさに今が最も注意すべき時季なのだ。

「地表に届く紫外線のなかでも、とくにUV-Aは皮膚の奥にある真皮にまで達し、細胞の老化を進行させるといわれています。また皮膚がUV-Bを浴びると“日焼け”を起こします。日焼けで表皮細胞やDNAが損傷を受けるおそれがあります」(水島院長、以下同)

頭皮への日焼けや紫外線によって、髪の毛の色を作り出すメラノサイトがダメージを受けると、メラニン色素の生成量が減少し、白髪が増える原因にもなるという。

さらに、紫外線は髪の毛にも直接悪影響を及ぼすそうだ。

「髪の毛の表面には何層にも重なるキューティクルが存在します。髪の毛が紫外線を浴びると、キューティクルに空洞ができます。空洞は紫外線を浴びるほど大きくなり、最終的にはキューティクルの剝離に至る可能性も。そうなると、毛髪内のタンパク質が漏れ出て、同時にハリやツヤも失われて抜け毛の原因にもなるのです」

今の時季、顔や腕など、お肌の紫外線対策は万全でも、頭部の対策をおろそかにしていると、ハゲたり白髪になる可能性があるのだ。

そこで、強い日差しや紫外線から頭部を守るための対策を、水島院長にアドバイスしてもらった。

【1】UVカット加工された日傘を利用する

「晴れた日だけでなく、曇りの日でも紫外線は降り注ぐため、日差しが強くない日でも使用することをお勧めします。日傘もUVカット機能が付いているものだとさらに効果が期待できます」

【2】通気性のよい帽子をかぶる

日傘と同様に、すぐに取り入れられるアイテムといえば帽子。

「頭部を紫外線から守るためにいちばん簡単な方法はUVカット素材を使用した帽子をかぶること。ただし長時間帽子をかぶり続けていると帽子の内側が蒸れてしまうことがあるので、目の細かい通気性のある帽子がベストです」

紫外線を浴びない場所では帽子を脱ぎ、頭皮の汗をこまめに拭くようにするのもポイントだ。

【3】髪の分け目をずらして地肌の露出部分を変える

頭皮のなかで、最も日差しや紫外線を浴びやすいのが、分け目などによる地肌の露出部分だ。

「一定の箇所に紫外線のダメージを受け続けると、その部分に頭皮トラブルが起きやすくなる可能性があります。地肌の露出部分が常に同じにならないよう、適度に分け目やヘアスタイルを変えることも対策になります」

【4】頭全体にUVスプレーをかける

頭皮や髪の毛用の日焼け止めも紫外線の防御には有効だ。

「パウダーやクリーム、ローションなど、さまざまなタイプがありますが、頭皮や髪の毛に用いる場合、簡単に使用できるスプレータイプが便利です。また、飲むタイプの日焼け止め商品もあります」

これからが夏本番。強い日差しと紫外線を多く浴びる期間はまだまだ続く。秋になってハゲないよう、しっかりと対策を講じよう!

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