岩手県内各地で恒久平和の誓い 終戦78年、講演や意見交換

 太平洋戦争終結から今月で78年を迎えるのに合わせ、金ケ崎町と遠野市で5、6の両日、戦争や原爆に関する講演や意見交換が行われた。地域住民や高校生らは戦禍の悲惨さを胸に刻み、恒久平和の誓いを新たにした。

◇      ◇

不戦に向けて意見を交わす参加者

 県と県原爆被害者団体協議会(三田健二郎会長)は6日、金ケ崎町西根の町中央生涯教育センターで、戦争や原爆などに関する意見交換会を開き、地元高校生が不戦に向けてどう取り組むべきか提案した。

 約30人が参加。金ケ崎高1年の千葉昊(そら)さんと高橋陽愛(ひより)さん、水沢一高2年の菊地蒼空(そら)さんと阿部倖多(こうた)さんが「被爆者の願いの継承」「核兵器廃絶」「戦争と平和」について、それぞれの思いを語った。

◇      ◇

戦争の悲惨さに触れ、恒久平和を訴える菊池源悦会長

 遠野ユネスコ協会(新里佳子会長)は5日、遠野市新町のあえりあ遠野で、戦争と平和をテーマにした講演会を開いた。市遺族連合会長の菊池源悦さん(80)が自身の戦争体験を語り、住民ら26人が不戦への思いを強めた。

 菊池会長は、父源蔵さんが戦時中の1942(昭和17)年5月に太平洋のビスマルク諸島付近で28歳で戦死したことに触れ、「戦争とは殺りくと破壊の世界だ」と反戦を訴えた。

© 株式会社岩手日報社