佐世保で原爆の悲惨さ伝える写真展 核兵器廃絶の必要性を訴える

原爆の悲惨さを伝える写真展=佐世保市島瀬町

 原爆の悲惨さを伝える写真展が5日、長崎県佐世保市の島瀬公園前であった。焼け野原となった街の様子を切り取った写真パネルなどを展示し、核兵器廃絶の必要性を訴えた。
 原水爆禁止佐世保協議会などでつくる「原爆写真展『LOVE&PEACE』の会」が主催し7回目。今年は初めて、広島の高校生が被爆者の体験を聞き取って描いた絵も会場に並んだ。真っ赤にやけどした被爆者や、いくつもの遺体が横たわった様子などを描いており、同協議会の前川恵子理事は「原爆を知らない世代が増える中、写真や絵を見て核兵器を廃絶する思いを共有してほしい」と話した。
 同協議会は併せて、核兵器禁止条約への参加を政府に求めるか否かのシール投票と、同条約の署名・批准を求める署名活動も実施した。
 写真展を巡っては、昨年の会場に「日本政府は核兵器禁止条約に参加を」の横断幕を掲げていたことに対し、市と市教委は「政治的中立を保つ市と方向性が異なる」などとして後援しなかった。

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