石田三成の孫・杉山吉成が「御忍印」に 弘前藩家老、蝦夷で諜報活動

弘前市で販売している御忍印「杉山吉成」

 NHK大河ドラマ「どうする家康」でも活躍する忍者。全国各地の忍者の里が、実在した忍者を多くの人に知ってもらおうと、共同で「御忍印(おしのびいん)」を発行している。3日から弘前藩家老の「杉山吉成」ら2人が新たにラインアップに加わり総勢9人となる。

 御忍印は、全国各地を巡って集める御朱印や御城印のブームに続けと、2021年に取り組みが始まった。

 現在弘前のほか三重県伊賀市、群馬県東吾妻町、佐賀県嬉野市でも販売している。

 弘前では昨年夏に忍者の一門の流れをくむ弘前藩家老「服部康成」を初めて発売した。今回登場した杉山吉成も同藩家老で石田三成の孫に当たる。松前藩とアイヌ民族の間で起きたシャクシャインの戦いで諜報(ちょうほう)活動を行ったとされる。絵はねぷた絵師の山谷寿華さんが担当した。

 日本御忍印委員会顧問で、弘前藩の忍者の歴史に詳しい青森大学の清川繁人社会学部長は「弘前の忍者は蝦夷地の監視が目的で国を守る任務があった。忍者の歴史を知りつつ、御忍印を楽しく集めていただければ」と話している。服部康成と杉山吉成の御忍印は弘前市森町の「忍者屋敷」や弘前公園などで販売している。1枚300円。

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