犬が骨折をする『高さ』の目安は?改善するべき3つの室内環境を解説

犬が骨折をする『高さ』の目安

犬に多い怪我のひとつに「骨折」があります。

高い所からジャンプするのが得意な猫と違って、犬はわずか『30cm』程の高さから落ちただけでも骨折する可能性があります。

「骨折」と聞くと、屋外での事故によって起きるイメージがあるかもしれませんが、実は犬の骨折は家の中で起きることがほとんどです。

改善するべき室内環境とは

愛犬がソファーへ身軽にジャンプしている姿を見ると、(うちの子は活発だし、骨折する心配はなさそう♪)と飼い主さんは思ってしまうかもしれません。

しかし先ほどご紹介したとおり、犬は30㎝ほどの高さでも骨折する恐れがあります。そして事故は突然起きるものなのです。

骨折して痛がる愛犬を見て(対策しておけば良かった…)と後悔する前に、室内環境を安全に整えるようにしましょう。

これからご紹介する以下の室内環境が該当している場合、犬が骨折する危険性が高いのですぐにでも改善するようにしてください。

1.高さのあるソファーやベッドを置いている

みなさんのご自宅にあるソファーやベッドの高さは、30㎝以上の高さがある物がほとんどなのではないでしょうか?

これらの家具に犬が乗らないなら問題ありませんが、もし自由に乗り降りできる場合は骨折の要因となってしまいます。

  • ソファーやベッドに乗らないよう犬をしつける
  • 低い家具に買い替える
  • ソファーやベッドに犬用の階段やスロープを設置する

愛犬が骨折をしないように、これらの対策をとることをおすすめします。

2.床が滑りやすい

犬がソファーやベッドから飛び降りた時に、床が滑りやすいのも問題です。

フローリングやタイルでできた床は犬が踏ん張ることができず、滑った拍子に骨が折れてしまう恐れがあります。

滑りやすい床は飛び降りる時だけでなく、犬が走ったりするだけでも足腰に大きな負担がかかるので、カーペットや滑り止めマットを敷いて対策するようにしてください。

3.段差が多い

家の中に、高い段差や階段があるご家庭も要注意です。

犬は飼い主が予想もしない動きをするため、段差や階段から落下して骨折してしまうことがあります。特に子犬やシニア犬は、わずかな段差でも骨折する可能性がありますので注意しましょう。

段差や階段がある場所には犬を近づけない、ゲートを設置するなどして対策してください。

まとめ

人間が思っている以上に、犬は簡単に骨が折れてしまいます。犬が骨折する高さの目安は30cmですが、愛犬の体の大きさや年齢などに合わせた対策をとりましょう。

犬は骨折すると手術が必要ですし、手術後も安静にしなくてはいけません。痛みや自由に動けないストレスで犬はかなり苦しむことになります。そんな愛犬の姿を見る飼い主さんもとても苦しい想いをすることでしょう。犬も飼い主も辛い思いをしないためにも、骨折は予防することが大切です。

人間からするとちょっとした段差であっても油断せず、愛犬の安全を第一に考えて室内の環境を整えてあげてくださいね。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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