刃物男には買い物カートが有効!警察官が駆け付けるまで約10分「レスポンスタイム」を乗り切るために

刃物を持った男が襲ってきたとき、警察官が駆け付けるまでどうしのぐのか?「レスポンスタイム」と呼ばれる時間の対応訓練が行われました。

警察官が到着しない中で従業員たちが制圧に使ったのは、買い物カート。カートを使って犯人と一定の距離を保ちながら動きを封じます。警察が駆けつけたのは通報から約10分後。警察官が犯人役の男を確保し訓練は終了しました。

警察や消防が通報を受けてから現場に到着するまでの時間は「レスポンスタイム(=反応時間)」と呼ばれますが、知多警察署によりますと警察官が現場に到着するまでの時間は、偶然近くにパトロール中の車がいた場合は2分程度。そうでなければ10分ほどかかる場合があるといいます。

もし店内で刺傷事件が起きた場合は、警察が駆けつけるまでの時間を店の従業員だけでしのぐ必要があります。訓練は店側からの依頼を受けて実施され、売り場担当の従業員50人が参加しました。

訓練終了後、警察は「取り押さえる際には動きを封じやすい腰から下を狙うこと」や「避難が難しいお年寄りや子どもへの呼びかけ方が大事」などとアドバイスしました。

参加した従業員は10分ほどのレスポンスタイムを振り返り、「非常に長く感じた…まだかまだかと思った。他の客や従業員への二次被害を生まないことが大事だと感じた」と話しました。

愛知県警の知多警察署生活安全課の藤田宗寛課長は「一般の場所には警察が持つような装備はなく、その場にある道具を使って犯人の動きを止めることが重要。カートを使った手段は非常に有効だ」と話しています。

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