TSMCドイツ工場建設へ 8日取締役会、政府支援か

TSMCのロゴ=2022年10月、台北(AP=共同)

 【ロンドン共同】半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)がドイツ東部ドレスデンに欧州初の新工場を建設する方針であることが7日、分かった。ドイツ地元紙が政府関係者の話として報じた。8日の取締役会で新工場建設を決定するとみられる。

 ドイツの自動車部品大手ボッシュなどと共同で事業を手がける見通しで、ドイツ政府が50億ユーロ(約7800億円)の資金を拠出して支援する計画だ。

 米中対立などによる地政学的リスクの高まりを背景に、半導体生産拠点の分散化や誘致競争が世界で進んでいる。米半導体大手インテルは6月、ドイツ東部マクデブルクに新設する半導体工場に300億ユーロ超を投資することでドイツ政府と合意したと発表した。

 TSMCは熊本県でも工場建設を進めており、2024年末の出荷開始を計画している。日本政府は半導体を「戦略物資」と位置付け、工場に対する助成を行う方針。

 ドイツ政府関係者はTSMCの技術力を高く評価しているという。

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