北国の熱い夏、惜しむ大輪 青森花火大会、ねぶた祭閉幕

青森ねぶた祭のフィナーレを約1万発の花火で鮮やかに彩った青森花火大会=7日午後8時34分、青森市の青い海公園
海上をゆっくりと進むねぶた大賞の「牛頭天王」(青森菱友会)=7日午後7時23分

 青森ねぶた祭を締めくくる「第69回青森花火大会」(青森市、青森商工会議所、青森観光コンベンション協会、東奥日報社による実行委員会主催)が7日夜、青森市の青い海公園一帯で開かれた。約1万発の花火と、海上運行の大型ねぶた4台が共演。多くの観衆が短い北国の夏を楽しみ、惜しんだ。

 午後7時ごろ、ねぶた大賞に輝いた青森菱友会の「牛頭天王(ごずてんのう)」(竹浪比呂央さん作)などの大型ねぶた4台が次々と海上に姿を現した。ねぶたの後方に打ち上がった花火が夜空を焦がすと、観衆から歓声が上がった。その後は、二尺玉や特大スターマインなどの大型花火が空一面に咲いてははかなく消え、短くも華やかな祭りを彩った。

 千葉県柏市の会社員棚澤一樹さん(34)は「ねぶたと花火の共演は青森ならではの魅力。迫力があって、とてもきれいだった」と話した。

 同日午後1時からは、大型ねぶた18台が青森市内を練り歩いた。前日6日の人出は23万人(前年同日比7万人減)だった。

 弘前ねぷたまつりは最終日の「なぬかび」を迎え、午前10時から弘前市土手町を扇ねぷたや組ねぷた、大太鼓など9団体が運行した。夜は同市悪戸の岩木川河川敷で4年ぶりに「なぬかびおくり」が開かれ、運行関係者や観客約2万人(まつり本部発表)が燃え上がるねぷたを見つめた。

 4日目を迎えた五所川原立佞武多(たちねぷた)は、3台の大型立佞武多や各運行団体の人形ねぷたなど計11台が出陣。沿道に詰めかけた3万6千人(主催者発表)の市民や観光客を圧倒した。

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