反戦・反核に向け議論 きょうまで原水禁長崎大会

開幕した原水禁系の世界大会・長崎大会=長崎ブリックホール

 原水爆禁止日本国民会議(原水禁)系による被爆78周年原水爆禁止世界大会・長崎大会が7日、長崎市内で開幕した。ウクライナに侵攻したロシアが核威嚇を繰り返すなど国際社会で緊張が高まる中、反戦・反核に向けた議論を深める。
 同市茂里町の長崎ブリックホールであった開会行事で川野浩一共同議長は、核兵器禁止条約を巡る日本政府の対応について「唯一の戦争被爆国として核保有国と非保有国との懸け橋になるとしているが、この言葉を信頼する国は今やどこにもない」と批判。「今が踏ん張りどき。声を大にして(条約への賛同を)叫ぼう」と呼びかけた。
 被爆体験者訴訟第2陣の山内武原告団長も登壇。広島原爆の黒い雨被害者が被爆者と認められたことに触れ「長崎でも黒い雨は降っている。被爆体験者は被爆者だと、司法の公平で良識ある差別のない判決を願っている」と救済を訴えた。
 大会は台風6号の接近を受け、9日までとしていた日程を8日に終了する。そのため核兵器禁止条約の批准や被爆の実相の次世代継承などを訴える「大会アピール」を7日に前倒して採択した。

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