役者の心構え伝授しエール 渡辺さん、母校・山形西高でワークショップ

長年続けている発声練習を後輩に伝授する渡辺えりさん(手前左)=山形市・山形西高

 俳優で劇作家の渡辺えりさん(山形市出身)が7日、山形市の母校・山形西高を訪れ、演劇部の生徒を対象にワークショップを行った。発声の基本や役者としての心構えを伝授し、「理想を覚えておけば、自然と高みを目指すようになる」と後輩にエールを送った。

 ワークショップは渡辺さんの戯曲「ゲゲゲのげ」(抜粋)の発表を目標に、8日までの日程で実施する。この日は1~3年生20人が参加した。前半は渡辺さんが考案し、ずっと続けているという早口言葉と反復横跳びを組み合わせた発声練習に挑戦した。渡辺さんは「稽古も本気でやらないと、脳ができないことを覚えてしまう。大変だけどしっかり稽古をしてほしい」と助言した。

 後半は戯曲に込めた思いなどを共有した上で、本読みを行った。部長の2年塩田果英(かえ)さん(16)は「表現者として学ぶことがたくさんあった。どんな動きでもせりふを言えるよう、これからの練習にも取り入れたい」と話した。

 8日は同市のやまぎん県民ホールの舞台で、保護者の前で発表する。ワークショップは11月に同ホールで上演する渡辺さんの舞台「ガラスの動物園」「消えなさいローラ」の関連企画として開催した。

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