知事盃ゴルフ一般男子の部に「超新星」 小筆(埼玉)小学5年で予選通過

大野プロの指導を受けながら練習に励む小筆(埼玉)=那須72ゴルフセンター

 第58回県知事盃争奪ゴルフ競技大会(県ゴルフ連盟、県ゴルフ場協議会、下野新聞社主催)で、埼玉小5年の小筆一颯(こふでいっさ)が一般男子の部に出場し、北部A地区の那須黒羽GC予選を突破した。大会関係者らによると「小学生の一般男子出場は、これまで聞いたことがない」という。ジュニアの部の開催日が全国大会と重なったことから、一般男子の部への挑戦を決断した。

 小筆は、県内小学生ではトップクラスの実力者。今年は、3月の世界ジュニア関東予選(9、10歳)で2位(東日本大会は3位)、とちぎ「あした天気になあれ」ジュニア(4~6年)で3位、6月の関東小学生大会県予選で2位と、常に上位に名を連ねている。県知事盃では2021年、ジュニアの部1~3年で優勝を飾っている。

 今年の県知事盃はジュニアの部4~6年に出場するつもりだった。だが、開催日の9月18日が全国小学生大会(三重県)と重なったため、全国大会出場を選択。しかし、「県知事盃は県内最大の大会。思い入れも強い」。年齢制限のない一般男子への挑戦を決めた。

 7月14日の那須黒羽GC予選に出場。総ヤード数が6314と、小学生には距離が長かった。「距離は気にならなかったがセカンドショットで難しい距離が残った」。当日は雨でコンディションが悪い中、「アプローチとパットで勝負」でインスタートの前半は4ボギーの40。後半は3ボギー、1ダブルボギーの41にまとめ、6位タイで見事に突破した。「大人に交じって、自分の技術がどれだけ通用するか試せた。出場してよかった」

 同25日、関東大会で7位タイに入り全国大会出場権をつかんだ。現在、大野ジュニアゴルフアカデミー代表の大野良徳(おおのよしのり)プロの指導を受けながら、9月19日に矢板CCで行われる地区ブロック大会突破に向けて練習に励んでいる。

 「家族や大野プロに感謝している。もっと強くなって恩返ししたい」。大野プロが「吸収力が高い。決勝大会進出の可能性は十分ある」と評価する逸材は「予選の上位選手はレベルが高いと感じたが、頑張っても届かないというほどではないと思う。決勝大会進出の自信はある」と言い切った。

© 株式会社下野新聞社