JR東海は8日、東海道新幹線の「のぞみ」「ひかり」で飲み物などを提供する車内ワゴン販売を10月末で終了すると発表した。1964年の新幹線開業以来、60年近く続いてきた普通車での車内販売が幕を下ろす。駅周辺や構内店舗の品ぞろえが充実し、車内への飲食品の持ち込みが増え、売り上げが減少していることや、将来にわたる労働力不足を受けた対応だと説明している。
JR西日本の区間は変更はなく、車内販売を続けるという。
JR東海によると、東海道新幹線では、のぞみ停車駅で改札内店舗の2018年度の売上高が08年度と比べ16%増加した一方、車内販売の売上高は45%減少した。
ワゴン販売において数量ベースで約半分を占めるドリップコーヒーやアイスクリームについては、今後、のぞみ停車駅のホームの自動販売機を拡充することで需要に対応する。
また、11月からはグリーン車の利用者向けに、モバイル端末を利用して座席に設置されたQRコードを読み取り、食事や飲み物を注文できるサービスを開始する。