機械部品商社が粉飾決算で破綻 40行超が融資、負債280億円

破綻した堀正工業と地方銀行を巡る構図

 ベアリング大手NTNの販売代理店で機械部品商社の堀正工業(東京)が、粉飾決算の発覚により経営破綻していたことが8日、分かった。破綻時点で多くの地方銀行を含め40行超が融資し、負債総額は約280億円に上る。複数の地銀への融資仲介役を、東京海上日動あんしん生命の男性社員が担っていた疑いが判明。地銀にはあんしん生命に事実関係の説明を求める声があり、波紋が広がっている。

 複数の関係者によると、堀正工業が作成した決算書類は取引金融機関ごとに損益計算書や借入金の数字が異なっていた。金融機関の多くは決算書類を基に優良な融資先だと判断したが、実際は赤字だった。

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