日光・温泉寺で護摩たき 登山安全や住民の息災祈願

湯ノ湖畔で行われた採燈大護摩供

 日光市湯元の日光山輪王寺別院・温泉寺で8日、夏山登山の安全や地域住民の息災などを祈願する法要「薬師講」が執り行われた。

 地元関係者ら約25人が参列し、本堂で法要が営まれた。厳かな雰囲気の中、輪王寺の僧侶が薬師経を唱えるなどした後、湯ノ湖畔へ移動して伝統儀式「採燈大護摩供(さいとうだいごまく)」が行われた。

 結界場が設けられた湖畔で山伏姿の僧侶が場を清めた後、護摩壇に火を付けた。勢い良く白煙が上がり、参拝者や観光客らも諸願成就や家内安全などを願って手を合わせた。

 温泉寺は788年、日光開山の祖・勝道上人(しょうどうしょうにん)が建立した。境内に「薬師湯」が引かれた温泉がある寺として知られる。毎年、本尊の薬師如来の縁日である8月8日に法要を行っている。

湯ノ湖畔で行われた採燈大護摩供

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